しりりん新米コーチのブログ

少年野球のコーチに挑戦中!

ADHDの子を持つ母親(保護者)が全く参加しない——その理由と解決策

こんにちはしりりんです。

少年野球の監督をしていると、ホントに色んな子供達と接することになります。中にはグレーゾーンな子供もいたりして、そうなんだろうな〜と思いながらも指導しているわけです。

 

1年前に入部してくれた4年生のA君は、落ち着きがない、人の話が聞けない、順番が守れない等、いわゆるグレーゾーンな症状があり、そうじゃないかなぁ、と思いながら指導をしてきました。先日、送り迎えしか来ないA君のお母さんがきて、小学校の先生から診察を受けてみるよう勧められたのことで、そこでADHDと診断されたそうです。「今までご迷惑はかけていませんでしたか?」と話をしてきました。他の親御さんの手も借りながら、うまくやっていたことをお伝えして、今後は出来るだけ参加して欲しい旨はお伝えしたのですが、その後はかわらず、送り迎えだけが続いています。

 

先日、練習試合がありA君を試合に出場させたのですが、ランナーで塁にでたときに、急に泣き出してベンチに帰ってきてしまい、当然、走塁放棄でアウトとなってしまいました。靴に砂が入っていたのが気に入らなかったのが理由でした。

 

子どもたちの成長を支える上で、母親を含め保護者の協力は欠かせませんし、特に、発達障害の特性を持つ選手の場合、家庭との連携があれば、より適切な指導が可能になります。しかし、保護者がまったくチームに関与しないとなると、どう対応すべきか非常に悩んでしまいます。

 

なぜ、彼ら彼女らは参加しないのか?どうすれば、選手がより良い環境で野球を楽しめるのか?その理由を考え、実践できる解決策を探ります。


保護者が関与しない理由とは?

まず、保護者がチーム活動に関与しない理由を考えてみます。

• 野球に関心がない

親自身がスポーツに興味がなく、「本人がやりたいなら勝手にやればいい」というスタンス。

• 忙しくて時間がない

仕事や家庭の事情で、試合や練習に顔を出す余裕がない。シングルマザーや共働き家庭では、特に負担が大きいことも。

• 子どもの特性に対する葛藤がある

ADHDの特性を持つ子どもにどう接すればいいかわからず、関わること自体に不安を感じているかもしれない。

• チームとの関係性に問題を感じている

過去に何か嫌な経験をした、他の保護者との関係が難しいと感じている可能性もある。


保護者が関与しないことを「無関心」と決めつけるのは早計かもしれません。理由を理解しないまま「もっと協力してほしい」と求めても、逆効果になることもあります。


解決策:どうすれば母親(保護者)とつながれるのか?

① まずは話をしてみる

保護者が参加しない理由がわからないままでは、適切な対応はできません。まずは個別に話す機会を作り、「お子さんの成長をしっかり支えたい」と前向きな姿勢で接してみる。「なぜ来ないんですか?」と責めるのではなく、「できる範囲で関わってもらえたら助かります」と伝えること。関与を強制するのではなく、ハードルを下げることが大切かと。


② 負担を軽減する提案をする

例えば、「試合や練習に来られなくても、LINEやメールで情報共有するだけでも助かります」と伝えれば、保護者にとっても参加しやすくなるかもしれません。また、他の保護者と連携し孤立しないような環境を整えるのも一つの手です。


③ チーム全体でサポート体制を作る

それでも保護者の協力が得られない場合は、指導者としてできることに集中するしかありません。ADHDの子どもに合った指導法をチームで共有し、保護者の関与がなくても適切なサポートを提供できる環境を整えることが大切です。


例えば、

• 指示は短く簡潔に伝える

• ルールや役割を明確にする

• 成功体験を積ませて自己肯定感を高める


といった工夫をすれば、チームの中でもその子が成長しやすい環境を作ることができるかもしれません。

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結論:母親(保護者)の協力が理想だが、それにこだわりすぎない


確かに、母親(保護者)が協力してくれれば理想的です。しかし、それが難しい場合でも、子どもが野球を楽しみ、成長できる環境を整えることが監督としての役割です。


母親(指導者)の関与を無理に求めるのではなく、「チームとしてどうサポートできるか?」という視点を持つことが大切。そうすることで、子ども自身が安心してプレーできる環境を作ることができるでしょう。

 

しかしながら、こちらも専門家ではなく、限られた人数の指導者の手に余ることがある場合、その保護者の協力が得られないのであれば断固たる措置を取らざるを得ないこともお伝えしたなければならないのかとも思い、それを伝える日が来ないことを祈る昨日この頃です。

 

ではでは